このマニュアルでは、ルータやスイッチの基本的な操作方法について説明します。
ルータやスイッチには以下のようなモードがあります。モードごとに入力できるコマンドが異なるので、コマンドを入力する際は適切なモードに移行する必要があります。
| モード | プロンプト | 説明 |
|---|---|---|
| ユーザEXECモード | ||
| (ユーザモードとも呼ばれる) | > |
pingなど一部のコマンドしか使用できないモード |
| 特権EXECモード | ||
| (特権モードとも呼ばれる) | # |
設定などの情報を確認できるモード |
| グローバルコンフィグレーションモード | (config)# |
デバイス本体に関係する設定を行うモード |
| インターフェースコンフィグレーションモード | (config-if)# |
インターフェースに関係する設定を行うモード |
| ルータコンフィグレーションモード | (config-router)# |
ルーティングプロトコルの設定を行うモード |
| ラインコンフィグレーションモード | (config-line)# |
アクセス回線に関係する設定を行うモード |
<aside> 💡
プロンプトの左側にはホスト名が入ります。
</aside>
モードを移行する場合は以下のコマンドを使用します。
| 移行元 | 移行先 | コマンド例 |
|---|---|---|
| ユーザモード | 特権モード | enable |
| 特権モード | グローバルコンフィグレーションモード | configure terminal |
| グローバルコンフィグレーションモード | 特権モード | exit または end |
| グローバルコンフィグレーションモード | インターフェースコンフィグレーションモード | interface GigabitEthernet 0/0 |
| グローバルコンフィグレーションモード | ルータコンフィグレーションモード | router ospf 1 |
| グローバルコンフィグレーションモード | ラインコンフィグレーションモード | |
| (console回線) | line console 0 |
|
| グローバルコンフィグレーションモード | ラインコンフィグレーションモード | |
| (仮想端末回線) | line vty 0 4 |
|
| 各コンフィグレーションモード | グローバルコンフィグレーションモード | exit |
例:ユーザモードから特権モードに移行、特権モードからグローバルコンフィグレーションモードに移行
Router1>enable
Router1#configure terminal
Router1(config)#
コマンド入力を効率化するために、以下の便利な機能が使用できます。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
? |
現在入力中のコマンドに続く候補を出力 |
Tab |
現在入力中のコマンドの残りを補完 |
↑↓ |
入力ヒストリー(以前に入力したコマンド)を参照 |
↑で一つ戻る ↓で一つ進む |
<aside> 💡
これらの機能を活用することで、コマンド入力を迅速かつ正確に行えます。
</aside>
設定を削除したい場合は、設定したコマンドの前に no を付けて入力します。