基本操作

このマニュアルでは、ルータやスイッチの基本的な操作方法について説明します。

■モードとモードの移行

ルータやスイッチには以下のようなモードがあります。モードごとに入力できるコマンドが異なるので、コマンドを入力する際は適切なモードに移行する必要があります。

主なモード一覧

モード プロンプト 説明
ユーザEXECモード
(ユーザモードとも呼ばれる) > pingなど一部のコマンドしか使用できないモード
特権EXECモード
(特権モードとも呼ばれる) # 設定などの情報を確認できるモード
グローバルコンフィグレーションモード (config)# デバイス本体に関係する設定を行うモード
インターフェースコンフィグレーションモード (config-if)# インターフェースに関係する設定を行うモード
ルータコンフィグレーションモード (config-router)# ルーティングプロトコルの設定を行うモード
ラインコンフィグレーションモード (config-line)# アクセス回線に関係する設定を行うモード

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プロンプトの左側にはホスト名が入ります。

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モード移行コマンド

モードを移行する場合は以下のコマンドを使用します。

移行元 移行先 コマンド例
ユーザモード 特権モード enable
特権モード グローバルコンフィグレーションモード configure terminal
グローバルコンフィグレーションモード 特権モード exit または end
グローバルコンフィグレーションモード インターフェースコンフィグレーションモード interface GigabitEthernet 0/0
グローバルコンフィグレーションモード ルータコンフィグレーションモード router ospf 1
グローバルコンフィグレーションモード ラインコンフィグレーションモード
(console回線) line console 0
グローバルコンフィグレーションモード ラインコンフィグレーションモード
(仮想端末回線) line vty 0 4
各コンフィグレーションモード グローバルコンフィグレーションモード exit

例:ユーザモードから特権モードに移行、特権モードからグローバルコンフィグレーションモードに移行

Router1>enable
Router1#configure terminal
Router1(config)#

■便利コマンド

コマンド入力を効率化するために、以下の便利な機能が使用できます。

機能 説明
? 現在入力中のコマンドに続く候補を出力
Tab 現在入力中のコマンドの残りを補完
↑↓ 入力ヒストリー(以前に入力したコマンド)を参照
↑で一つ戻る ↓で一つ進む

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これらの機能を活用することで、コマンド入力を迅速かつ正確に行えます。

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■設定の削除方法

設定を削除したい場合は、設定したコマンドの前に no を付けて入力します。